蕃塀(ばんぺい)にこだわったブログです。蕃塀は神社の拝殿の前にある衝立状の塀です。
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欄間部の単龍紋(その1)

 石造連子窓型蕃塀の欄間部は大きく17類に区分できるが、今回はその中で単龍紋が表現される事例について詳しく検討していきたい。

 石造連子窓型蕃塀の欄間部に表現される単龍紋は、雲海の中を横方向に泳ぐ形で立体的に描かれている。このようなものは全部で12例存在するが、これらは中央に配置される扁額の有無と透かしの状況から、さらに4類に細分できる。

 単龍紋Aタイプ:中央に扁額、上端部を中心に透かしがあるもの
 単龍紋Bタイプ:中央に扁額を持つが、透かしがないもの
 単龍紋Cタイプ:扁額を持たず、透かしがあるもの
 単龍紋Dタイプ:扁額を持たず、透かしがないもの

 ここでは、単龍紋Aタイプを取り上げてみよう。単龍紋Aタイプの欄間部を持つ石造連子窓型蕃塀には、名古屋市中川区五女子八劔社・名古屋市中川区愛知神明社・名古屋市中村区烏森天神社・江南市尾崎白山社・丹羽郡大口町余野神社の5例が存在する。
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     名古屋市中川区五女子八劔社の欄間部
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     名古屋市中川区愛知神明社の欄間部
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     名古屋市中村区烏森天神社の欄間部
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     江南市尾崎白山社の欄間部
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     丹羽郡大口町余野神社の欄間部

 これらを製作年に着目すると、1920年に旧丹羽郡の尾崎白山社と余野神社で初めて登場し、その後1936年まで名古屋市で3事例が製作されたことが分かる。尾崎白山社は石工荒木弥助によって造られているが、翌年にこの荒木弥助は中川区愛知神明社でも単龍紋Aタイプの欄間部を持つ石造連子窓型蕃塀を建造していた。単龍紋Aタイプは、余野神社の事例を除くと、頭部を扁額の左側に置き首をひねって右方向を向く形で表現されていた。また、扁額付近で彫刻は高く盛り上がっているという点も共通している。これらに比べると、余野神社の事例は直線的で立体感に乏しいように感じられ、他の4事例とは系統が異なる作品と考えたいものといえる。
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by banbeimania | 2009-08-02 00:56 | 蕃塀を深める | Comments(0)
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