蕃塀(ばんぺい)にこだわったブログです。蕃塀は神社の拝殿の前にある衝立状の塀です。
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欄間部の頭部を両端に置く双龍紋(その5)

 前回は、石造連子窓型蕃塀の欄間部に表現される頭部両端型の双龍紋のうち、中央に扁額、龍体部を中心に透かしがある頭部両端型双龍紋Aタイプの製作年代について考えた。今回は作者についても検討しまとめていきたい。

 頭部両端型双龍紋Aタイプ12例のうち、製作者が判明する事例は次の9例である。

稲沢市福島神明社の蕃塀:角田六三郎(名古屋市西区)
稲沢市附島八幡社の蕃塀:角田六三郎(名古屋市西区)
七宝町川部河葉社の蕃塀:杉浦硄治(岡崎市)
稲沢市平野八幡社の蕃塀:角田六三郎(名古屋市西区)
一宮市萩原林野八幡社の蕃塀:安藤虎(岡崎市)
稲沢市竹腰八剱社の蕃塀:安藤虎(岡崎市)
小牧市下末天神社の蕃塀:長谷川石材店(不明)
名古屋市中川区東起白山社の蕃塀:東海石材株式会社(岡崎市)
一宮市貴船神明社の蕃塀:武嶋石材店(岡崎市)

 上記の結果から、前半の1929年から1936年までに造られた頭部両端型双龍紋Aタイプ1類(4基)の蕃塀のうち、3基が名古屋市西区八坂町の石工角田六三郎の作品であった。一方、後半の1963年から1981年までに造られた頭部両端型双龍紋Aタイプ2類または3類(5基)の蕃塀のうち、4基が岡崎市に所在する石工によるものであった。このように、頭部両端型双龍紋Aタイプにおいては、前半(戦前)と後半(戦後)で作者が明瞭に異なり欄間部の微妙な形状が変化していることが指摘されよう。また、石工角田六三郎から岡崎の石工に切り替わる最初の事例が1936年(川部河葉社の蕃塀)まで遡る点も注目される。
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by banbeimania | 2009-08-11 00:01 | 蕃塀を深める | Comments(0)
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