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欄間部の頭部を両端に置く双龍紋(その25)
前回までに、頭部両端型双龍紋Dタイプの石造連子窓型蕃塀の欄間部を全て紹介してきた。これらは雲海の表現方法から5類に細分され、詳細な検討の結果、各類で製作年代や製作者に偏りを見出すことができた。今回はこれを整理して、Dタイプのまとめとしたい。
まず、頭部両端型双龍紋Dタイプの石造連子窓型蕃塀の欄間部は、1925年に低く流れるように山形の雲が折り重なっている3類と波飛沫状の表現が多用されている4類が登場した。これらの作者はともに不明である。これに次ぐ1926年から1927年では、角田六三郎が3類を製作し始め、同時に雲海がほとんど表現されていない5類が認められる。 こうした初期の状況を一変させたのが1928年であった。この年に3類を製作してきた角田六三郎が、11基ものDタイプの石造連子窓型蕃塀を建設し、雲が斜めに折り重なるように連続している1類とやや高めに山形の雲を中心に別の雲が折り重なっている2類も登場させたのである。前後の様相を一変させたことからみて、頭部両端型双龍紋Dタイプの石造連子窓型蕃塀にとっては画期的な年ということができる。 これ以降1942年に至るまで、1類は概ね角田六三郎が、3類は戸田公平が、2類と4類は多くの石工等が、それぞれ年に1〜3基ずつ築造してきたことが明らかである。1942年以降は、頭部両端型双龍紋Dタイプの石造連子窓型蕃塀はほとんどなくなり、わずかに1979年4類が1基製作されたに過ぎないのである。 このようにみると、頭部両端型双龍紋Dタイプの石造連子窓型蕃塀は、昭和一桁から10年代にかけて角田六三郎を中心に名古屋市西区の石工等(他に角田乙吉や戸田公平)が多くの作品を製してきたと総括することができよう。
by BANBEIMANIA
| 2009-09-04 00:44
| 蕃塀を深める
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