石造連子窓型蕃塀の欄間部は大きく17類に区分でき、これまでにそのうちの10種を紹介してきた。今回は11番目の欄間部に四隅を変形させた方形枠を置く事例について検討したい。
石造連子窓型蕃塀の欄間部に石板が嵌め込まれ、そこに四隅を変形させた方形枠を置くものは全部で5例が存在する。これらは、扁額や束柱の有無などにより以下の5類に細分できる。
方形枠Aタイプ:2枚の石板が嵌め込まれ、その間に扁額を設けるもの。
方形枠Bタイプ:2枚の石板が嵌め込まれ、その間に束柱を設けるもの。
方形枠Cタイプ:一枚板のみが嵌め込まれているもの。
これらの内訳は現状で下記の通りである。
方形枠Aタイプ: 3例
方形枠Bタイプ: 1例
方形枠Cタイプ: 1例