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石造連子窓型蕃塀の羽目板部の変遷(その3)
前々回から、24類103タイプ133種に区分した359基の石造連子窓型蕃塀の羽目板部について、蕃塀の製作年ごとに事例数を数えるとどうなるか検討している。そして前回は、これを初出年代が古いものから順に並び替え、まずは1911年〜1919年までに登場した20タイプの羽目板部を概観した。その結果、初期の石造連子窓型蕃塀の羽目板部は装飾を持たないシンプルなものであったと考えられた。
さて、今回は1920年〜1927年の間に初登場した30タイプの羽目板部を概観したい。1922年には新出したタイプが無いが、1921年には1タイプ、1922年には3タイプ、1923年には1タイプ、1924年には7タイプ、1925年には5タイプ、1926年には7タイプ、1927年には6タイプが出現しており、1924年以降は最新タイプが最も多く創出された時期ということができる。 この30タイプを24類の大別にまとめてみると、1間タイプ(5種中2種)、2間両鳥タイプ(3種中2種)、2間獅子虎タイプ(1種中1種)、2間両虎タイプ(1種中1種)、2間両獅子タイプ(6種中1種)、3間全諸紋タイプ(6種中1種)、3間全方形枠タイプ(30種中8種)、3間(ばらばら)諸紋タイプ(6種中2種)、3間全獅子タイプ(7種中1種)、3間2諸紋タイプ(8種中5種)、3間2獅子諸紋タイプ(17種中2種)、3間2獅子虎紋タイプ(12種中2種)、3間2獅子神馬紋タイプ(1種中1種)、4間タイプ(1種中1種)となる。 結果、1920年〜1927年の間には、方形枠タイプが10タイプ、獅子紋を含むタイプが8タイプ新たに出現したことが判明した。この前の段階でもほとんど装飾を持たないものが多かったが、相変わらず方形枠タイプが多い傾向は続いているといえる。その反面、獅子紋が描かれる事例が現れ始めていることにも注目しておきたい。以前に行った石造連子窓型蕃塀の欄間部の分析では、この段階で様々な双龍紋の欄間部が開発されたということが分かっている。これを合わせて考えてみれば、双龍紋の欄間部と獅子紋の羽目板部のセット関係が成立した時期とみることができよう。さらに付け加えれば、残り12種の新出タイプはさまざまな紋様が彫刻された羽目板部であった。このことから、獅子紋に定型化し主流となる流れの一方で、さまざまな種類が乱出する様子を見ることもできるといえるだろう。
by banbeimania
| 2011-01-03 12:12
| 蕃塀を深める
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