蕃塀(ばんぺい)にこだわったブログです。蕃塀は神社の拝殿の前にある衝立状の塀です。
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石造連子窓型蕃塀の羽目板部の分布(その4)

 現在は、石造連子窓型蕃塀の羽目板部について、市区町村別に分析を行っている。前回までに石造連子窓型蕃塀の事例数が最も多い一宮市と稲沢市を対象としたが、今回は3番目に多い名古屋市でどのような傾向が見えてくるか検討したい。そこで、24類103タイプ133種に区分した羽目板部が、名古屋市内所在の36事例ではどのような組成になっているか示したものが下図である。

 これを見ると、名古屋市内所在の石造連子窓型蕃塀の中で最も多い羽目板部のタイプは、2間両獅子紋Bタイプ(3事例)であることが分かる。次いで、2間両獅子紋Cタイプ・3間2獅子諸紋Aタイプ・3間全方形枠Bタイプ2類の3種(2事例)の順となっている。結果、名古屋市内では、羽目板部全24類103タイプ133種中の31種が確認された。

 これら31種を24類の大区分別にまとめると、3間全方形枠タイプ(30種中8種)、3間2獅子牡丹タイプ(14種中5種)、3間2獅子虎紋タイプ(12種中4種)、2間両獅子タイプ(6種中3種)、3間2獅子諸紋タイプ(17種中3種)、2間方形枠タイプ(4種中2種)、3間2獅子鯉紋タイプ(1種中1種)、3間全無紋タイプ(1種中1種)、3間2獅子神馬紋タイプ(1種中1種)、4間全方形枠タイプ(1種中1種)、2間両鳥タイプ(3種中1種)、3間(ばらばら)諸紋タイプ(6種中1種)となる。

 この結果、名古屋市内での羽目板部の特徴として、以下の4点を指摘することができよう。
1)3間で両端に獅子紋を持つタイプが全31種中14種を持ち、名古屋市内でも多くのバリエーションが見られる。
2)次いで、3間全方形枠タイプと2間タイプの事例が多い。
3)名古屋市内のみに認められるタイプ(3間2獅子諸紋Aタイプなど)がいくつかあるが、事例数は少なく顕著なものとして取り上げるべきものは存在しない。
4)他の市町村で、名古屋市に存在する46タイプが占める割合が高いもの(名古屋市と羽目板部の組成が似ている市町村)は、旧甚目寺町(約54.5%)・旧美和町(50%)・清須市(約46.2%)、低いもの(名古屋市と羽目板部の組成が似ていない市町村)は、大口町(12.5%)・江南市(約14.3%)・愛西市(約16.7%)である。全体に他の市町村とはあまり似ていない傾向がうかがわれる。
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by banbeimania | 2011-01-10 00:34 | 蕃塀を深める | Comments(0)
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