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欄間部と羽目板部の組合せ(その22)大区分で見る(2)
これからは、石造連子窓型蕃塀の上位の紋様帯(欄間部)を17類、下位の紋様帯(羽目板部)は24類に大別して整理する。そこでまず、分類を確認しておく。
欄間部の17類は 単龍タイプ :単龍紋を置くもの 双龍両端タイプ :頭部を両端に据えた双龍紋を置くもの 双龍両端タイプ :頭部を左端と中央付近に据えた双龍紋を置くもの 双龍両端タイプ :頭部を右端と中央付近に据えた双龍紋を置くもの 双龍両端タイプ :頭部を中央付近に寄せて据えた双龍紋を置くもの 隅丸方透タイプ :隅丸方形の透かしがあるもの 束柱のみタイプ :束柱のみを置くもの 扁額のみタイプ :扁額または扁額状石板を置くもの 諸紋のみタイプ :家紋などの諸紋のみを持つもの 神社名紋タイプ :神社名を大きく彫刻したもの 方形枠タイプ :四隅を変形させた方形枠を置くもの 格子透かしタイプ :格子紋状の透かしがあるもの 幾何学紋透タイプ :格子紋以外の幾何学的な透かしがあるもの 無紋石板タイプ :無紋の石板を置くもの 雲形石材タイプ :雲形の石材を置くもの 何も置かないタイプ:何も置かないもの 欄間部がないタイプ:欄間部が存在しないもの である。 次に羽目板部の24類は 1間タイプ :1間の羽目板部 2間両獅子タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に獅子紋を置くもの 2間両鳥タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に鳥紋を置くもの 2間両龍タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に龍紋を置くもの 2間両虎タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に虎紋を置くもの 2間両鹿タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に鹿紋を置くもの 2間獅子虎タイプ :2間の羽目板部で各区画に獅子紋と虎紋を置くもの 2間兎鳥タイプ :2間の羽目板部で各区画に兎紋と鳥紋を置くもの 2間滝鳥タイプ :2間の羽目板部で各区画に滝紋と鳥紋を置くもの: 2間方形枠タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に方形枠を置くもの 2間縦板タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に縦板を置くもの 2間横板タイプ :2間の羽目板部で両方の区画に横板を置くもの 3間全獅子タイプ :3間の羽目板部で3区画とも獅子紋を置くもの 3間全諸紋タイプ :3間の羽目板部で3区画とも獅子紋以外の紋様を置くもの 3間全方形枠タイプ:3間の羽目板部で3区画とも方形枠を置くもの 3間全無紋タイプ :3間の羽目板部で3区画とも無紋の羽目板を置くもの 3間2獅子虎タイプ:3間の羽目板部で両端に獅子紋と中央に虎紋を置くもの 3間2獅子牡丹タイプ:3間の羽目板部で両端に獅子紋と中央に牡丹紋を置くもの 3間2獅子鯉タイプ:3間の羽目板部で両端に獅子紋と中央に鯉紋を置くもの 3間2獅子神馬タイプ:3間の羽目板部で両端に獅子紋と中央に神馬紋を置くもの 3間2獅子諸紋タイプ:3間の羽目板部で両端に獅子紋と中央にその他の紋様を置くもの 3間2諸紋タイプ :3間の羽目板部で両端に獅子紋以外の同紋様を置くもの 3間諸紋タイプ :3間の羽目板部で3区画とも異なるモチーフの紋様を置くもの 4間タイプ :4間の羽目板部 である。 前回にこの分類を掛け合わせて該当する蕃塀の数量を一覧表にしたが、欄間部の大分類と羽目板部の大分類の組合せで事例が多いものは、隅丸方透×3間全方形枠(50例)、双龍両端×3間2獅子虎(23例)、扁額のみ×3間全方形枠(18例)、双龍両端×3間2獅子牡丹(16例)、双龍両端×2間両獅子(15例)、双龍両端×3間全獅子(14例)、束柱のみ×3間全方形枠(11例)、欄間部が無い×2間縦板(9例)、双龍両端×3間2獅子諸紋(9例)などとなっている。これからは、これらを具体的に紹介していきたい。
by banbeimania
| 2011-02-12 21:23
| 蕃塀を深める
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