木造連子窓型蕃塀158例の屋根を支える腕木と肘木の組合せは22類49タイプに区分され、これまでにその腕木と肘木の組合せを市区町村別に整理してきた。今回からは屋根の形とどのように対応するかを検討してみたい。
腕木と肘木は屋根本体の先端部をのせる「桁」を支える部材である。そうであるから、腕木と肘木の形は屋根本体の形からの影響を受けている可能性が高い。これからは、それを検証していきたい。腕木と肘木の組合せは22類49タイプに区分されることはすでに述べたが、屋根の形状は4類23タイプ38類に分類されている(2010年1月〜3月)。この「腕木と肘木の組合せ」と「屋根の形状」を掛け合わせ該当する蕃塀の例数を表にまとめたのが下図である。薄い黄色が1例、濃い黄色が2例、ピンク色が3例、赤色が4例存在したことを示している。