蕃塀(ばんぺい)にこだわったブログです。蕃塀は神社の拝殿の前にある衝立状の塀です。
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『尾張名所図会』に見る蕃塀(18)大毛神社

 『尾張名所図会後編』巻之五(1841年頃筆?:1880年撰)には大毛神社に関する絵が所収されており、そこに蕃塀のような施設が描かれている。この大毛神社は大毛村にあると本文に記述されている。

 『尾張名所図会後編』「栄泉寺 大毛神社 廬入塚 極楽寺」図には上部に大毛神社が描かれていて、そのほぼ中央に蕃塀らしき施設が見える。正面から鳥居、平入拝殿、蕃塀、祭文殿、渡殿を経て本社に至る構成が示されている。描かれた蕃塀らしき施設は、切妻屋根の連子窓型塀と見受けられ、間数や詳細な構造は不明である。拝殿と祭文殿との間に蕃塀が配置されるのは極めて異例なものであり、このことが本施設を蕃塀と断定するのを躊躇ししている最大の理由である。
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 さて、この大毛神社は一宮市大字大毛字五百入塚に所在する大毛神社を指していると考えられる。現存する大毛神社の蕃塀は、3間巾の石造連子窓型蕃塀で、大きさは概略で本体長約2.6m、全高約2.4m、屋根長約3.3m、屋根巾約0.5mを測り、両側には控え柱を持つ。『尾張名所図会後編』と比べると、社殿構成は異なっており、現在の蕃塀は拝殿の前に存在する。また、蕃塀の構造も欄間部の有無などの特徴が異なっており、そもそも現存する蕃塀は平成4年(1992)に関東商事株式会社により施工されたものである。従って、1841年に描かれた大毛神社の蕃塀は一旦失われたものといえる。

 なお、堀池康夫・堀池哲生「蕃塀の研究(その民俗学的建築史の解明)その2」には、『尾張名所図会』に蕃塀が建っている神社として大毛神社が取り上げられていない。
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by banbeimania | 2008-10-28 00:31 | 蕃塀を深める | Comments(0)
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