蕃塀(ばんぺい)にこだわったブログです。蕃塀は神社の拝殿の前にある衝立状の塀です。
by banbeimania
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岩倉市神明生田神社の蕃塀

 岩倉市下本町下市場に所在する神明生田神社は、創建年代は不詳である。『延喜式神名帳』に記される丹羽郡生田神社に比定する説もある神社である。天文23年(1554)に岩倉城に勧請され、永禄2年(1559)に真光寺に遷座、文化7年(1810)に現在地に遷座された。祭神は大日霊命と稚日女命である。

 神明生田神社の蕃塀は、3間巾の石造連子窓型蕃塀で、大きさは概略で本体長約2.1m、全高約2.1m、屋根長約3.5m、屋根巾約0.6mを測り、両側には控え柱を持たない。

 詳細の構造は次の通り。基壇を持たず直接地面に礎石と布基礎を置き、礎石上に円柱を2本立ててその上に屋根石を載せる。円柱の内側には下から羽目板部、腰貫、連子窓部、内法貫、欄間部の順に材を積み重ねている。羽目板部は円柱による束柱を2本立て3区画に分けられ、表面は全ての区画で角を丸く加工した方形枠が施されている。裏面は全ての区画で無紋である。右側の円柱裏面には「昭和三年十一月建之」の文字が刻まれていた。欄間部は、中央に巾広の角柱による束柱を設け、その両側には角を丸く加工した方形透かしが施されていた。円柱の柱頭に腕木板は前後にあり、連子窓部は角柱を9本立てて竪連子に造られている。屋根は寄棟状に切り出された照り屋根で、棟木石はやや高く外側にわずかに突き出ている。控え柱は無いが、主柱の前後に石製角材が斜めに支えとしてボルトにより固定されていた。

 神明生田神社は、正面(岩倉街道)から神門、灯籠、鳥居、灯籠から拝殿の側面に至り、壁の無い吹き抜けの妻入拝殿の正面に蕃塀、拝殿の奥に灯籠、狛犬から基壇上の本殿施設群(祭文殿や本殿など)に至る構成を持つ。拝殿の正面(南側)にも参道らしき道路があり、元来はこれが参道だとすると、正面から正しく蕃塀、拝殿、本殿施設群の順に並ぶこととなる。

 神明生田神社の蕃塀は、昭和3年(1928)に製作されたものだが、作者は不明である。本蕃塀は石造連子窓型蕃塀としては、装飾がほとんど存在しないシンプルな形状を呈するものである。現在の参道が新しく本来は南側に参道が伸びていたものだとすると、蕃塀の位置は参拝者の視線を遮断する機能を果たしていることとなる。問題は蕃塀が建立された時期(1928年)と参道が切り替わる時期の前後関係であろう。この点について未だ確証を得ていないが、蕃塀の機能を重視して推測をすると、参道が切り替わる時期は1928年よりも新しくあって欲しいところである。
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by banbeimania | 2008-12-15 22:45 | 蕃塀の事例 | Comments(0)
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