現在は、石造連子窓型蕃塀の上位の紋様帯(欄間部)を17類、下位の紋様帯(羽目板部)は24類に大別して、その組合せを整理している。今回は、その中で事例が7番目に多い
束柱のみタイプ×3間全方形枠タイプの組合せを紹介する。
まず、欄間部の双龍両端タイプは頭部を両端に据えた双龍紋を置くものであり、全部で102事例がある。また、羽目板部の3間全獅子タイプは3間の羽目板部で3区画とも獅子紋を置くものであり、全部で20事例がある。これらが両方とも該当するものは、一宮市丹陽九日市場日吉社、江南市天王津島社、江南市魚入神社、小牧市入鹿出新田神明社、小牧市坂庭神社、稲沢市祖父江桜方神明社、稲沢市西島天神社、稲沢市西島神明社、岩倉市北島白髭社、岩倉市東町神明社、豊山町青山八剱社の各蕃塀(計11例)である。
一宮市丹陽九日市場日吉社の蕃塀