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伊勢市皇大神宮の蕃塀(3)
皇大神宮では、御正宮以外にも蕃塀がいくつか存在することを確認している。今回はこのうちの御酒殿(みさかどの)に伴う蕃塀を紹介する。これは堀池論文でも紹介されていたものである。
この御酒殿は、皇大神宮の神域内にあり、第二鳥居から御正宮に向かう途中の内宮神楽殿と忌火屋殿の間にある五丈殿の後方に所在する。御酒殿は由貴御倉と並んで五丈殿の北側にあり、木造板葺切妻造り平入の殿舎で、御酒殿神をおまつりする内宮所管社の一つである。古くは諸神にお供えする神酒を醸造する所であった。現在は年に三度の御酒殿祭がこの御前で行われている。 御酒殿に伴う蕃塀は1間巾の木造衝立型蕃塀である。大きさは概略で、本体長約2.3m、全高約2.3m、屋根長約2.7m、屋根巾約0.2mで、両側には控え柱を持たない。 詳細の構造は次の通り。基壇を持たず直接地面に円柱を2本立てて上端に幅広の覆板(笠木)を載せている。御酒殿前に敷き詰められた黒玉石の砂利により基礎構造は隠れ不明な点が多いが、2本の柱は掘立柱のように見えた。柱間には自然石を一列に並べ、柱脚に盤(地貫)、柱頭には樋(頭貫)を渡している。柱間壁面は横羽目板を各間に9枚嵌め込まれている。覆板(笠木)は断面形が五角形の角材が用いられていた。表面は鉋で美しく仕上げられ白木のままである。 御酒殿の蕃塀は、平入の御酒殿の前(南側)に、建物に平行して存在する。五丈殿から御酒殿をみると、明らかに蕃塀が視線を遮断する形となっている。ただ、御酒殿は一般的に参拝者を受け入れる施設とは思われないので、参拝者の視線を遮る形で造られていると断定することは難しいように思われる。なお、御酒殿の周囲には板垣などの境界を示す施設は見当たらない。 御酒殿の蕃塀は、皇大神宮御正宮の蕃塀に比べれば、規模は1間で格段に小さく大きさもやや小振りである。しかし、塀自体の構造は、御正宮の蕃塀とほとんど同一であるといえる。
by banbeimania
| 2007-12-21 00:47
| 蕃塀の事例
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