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蕃塀(ばんぺい)にこだわったブログです。蕃塀は神社の拝殿の前にある衝立状の塀です。
by banbeimania
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木造連子窓型蕃塀の規模(まとめ)

 これまでに158基存在する木造連子窓型蕃塀の規模について、本体長・屋根長・全高・屋根巾を取り上げ検討してきた。検討したとは言え、大きさ順に並び替え、分布のピークなどを考えてみたに過ぎない。最後に、検討した本体長・屋根長・全高・屋根巾の4項目をまとめて考えてみると何が言えるかを探ってみよう。

1)まず、4項目について順位をつけてみると、大雑把にみれば、規模が大きいものは全ての項目で概ね大きくなり、小さいものも同様であることが分かる。

2)しかし詳細にみれば、各蕃塀の4項目における順位はバラバラである場合が多い。その結果、見た目の全体の印象が異なる結果を生み出している。

3)にも関わらず、津島市津島神社の蕃塀は、4項目全てにおいて1位となっている。一方、稲沢市矢合三島社の蕃塀は、4項目全てにおいて最下位となっている。その意味で、この2者の蕃塀は規模において突出した存在であり、まさに津島神社例は最大の蕃塀、矢合三島社例は最小の蕃塀ということができる。

4)神社の格と蕃塀の規模の相関関係については、最もうまく言えそうな項目は「本体長」である。本体長の上位4位のうち3つは「尾張五社」に含まれる神社であった。他の3項目では、このような美しい傾向は認められない。

5)各項目の分布グラフを作成すると、「本体長」のみが2つのピークを持つのに対し、他の3項目ではおおよそ正規分布となっている。これは、蕃塀が主柱の間隔を3尺ないし4尺という規格で製作されるものが多いことによるものであろう。
木造連子窓型蕃塀の規模(まとめ)_e0113570_0161375.jpg

6)蕃塀の規模は、神社の格の上下の要素を除くと、春日井市・小牧市・名古屋市に大きなものが多く、犬山市・稲沢市・江南市に小さなものが多い傾向が認められる。(2009年6月22日加筆修正した)
# by banbeimania | 2009-06-11 00:18 | 蕃塀を深める | Comments(0)

木造連子窓型蕃塀の規模(屋根巾—2)

 前回は158基存在する木造連子窓型蕃塀の屋根巾についてグラフを作成し、検討した。今日は、屋根巾が長いものと短いものを列挙して考えてみたい。

 屋根巾が長い順に並べた際に、上位に来るものを列挙すると、
1位:津島市津島神社、春日井市松原神社(約2.5 m)
3位:岩倉市新溝神社(約2.4 m)
4位:名古屋市昭和区石仏白山社、名古屋市北区志賀八幡社(約2.3 m)
6位:春日井市高蔵寺五社大明神社、名古屋市西区平田十所社、名古屋市西区比良六所神社、春日井市松河戸白山神社、小牧市堀の内神明社(約2.2 m)
11位:小牧市宇都宮神社、名古屋市中区朝日神社、春日井市白山町白山神社、春日井市二子白山神社、小牧市村中片山八幡社、丹羽郡扶桑町南山名山那神社、知多郡武豊町武雄神社、犬山市羽黒鳴海杻神社、丹羽郡大口町外坪神明社、清須市下河原八幡社、一宮市坂手神社(約2.1 m)
となる。
木造連子窓型蕃塀の規模(屋根巾—2)_e0113570_093071.jpg
          春日井市松原神社の蕃塀

 屋根巾が短い順に並べた際に、上位に来るものを列挙すると、
1位:稲沢市矢合三島社(約0.7m)
2位:丹羽郡扶桑町高雄船塚社(約0.9 m)
3位:稲沢市鈴置神社(約1.1 m)
4位:犬山市塔野地南ノ切熊野社、江南市宮後須佐雄社、北名古屋市熊之庄神明社、一宮市大和妙興寺三十八所社、春日井市玉野五社神社、西春日井郡豊山町青山日吉神社、稲沢市六輪須ヶ脇神明社(約1.2 m)
11位:犬山市西古券神明社、小牧市池之内八幡神社、犬山市東古券熊野神社、海部郡甚目寺町中杜神社、稲沢市長野神明社、津島市憶感神社、春日井市大留子安神明社(約1.3 m)
となる。

 このようにみると、屋根巾が最も長いものと最も短いものは、共に本体長が最も長い津島神社と最も短い矢合三島社であることが判明した。その他のものについても、概ね本体長が長いものが高く、短いものが低い傾向を見ることができる。ただし、屋根長と本体長・全高と本体長の関係でみたように、必ずしも対応関係は一致しないことも明らかである。(2009年6月22日加筆修正した)
# by banbeimania | 2009-06-10 00:11 | 蕃塀を深める | Comments(0)

木造連子窓型蕃塀の規模(屋根巾—1)

 これまで木造連子窓型蕃塀の規模について、本体長・屋根長・全高を取り上げ検討してきた。最後に、屋根巾について考えてみたい。

 私が、木造連子窓型蕃塀の屋根巾としたのは、屋根の前面の軒先から後面の軒先までの距離(写真参照)である。従って、控え柱や基壇の大きさは一切考慮に入れていない数値である。計測の方法は、初めに全高をあらかじめ計算しておき、真横から写真撮影した蕃塀の画像から、計算された全高を基準にして算定したものであって、実測値ではない。ここではこの数値を用いて検討したい。
木造連子窓型蕃塀の規模(屋根巾—1)_e0113570_0533143.jpg

 この結果、木造連子窓型蕃塀の全高は、約0.7mから約2.5mまで分布することが明らかとなった。全高の分布頻度を示したのが、下記のグラフである。

 グラフをみると、約1.4mの部分が何故か全く存在していないが、それを除くと約1.8mの部分をピークとするやや美しい正規分布をしていることが分かる。
木造連子窓型蕃塀の規模(屋根巾—1)_e0113570_054289.jpg

# by banbeimania | 2009-06-09 00:54 | 蕃塀を深める | Comments(0)

木造連子窓型蕃塀の規模(全高—3)

 前回まで木造連子窓型蕃塀の全高について検討し、本体長との関係を少し考えてみた。そこでは、両者の対応関係は必ずしも一致しないことを確認した。

 そこで、今回は本体長と全高の比を算定し検討してみたい。計算方法は
幅広の度合い=本体長/全高
であり、これは数値が大きいほど正面からみて横に広く、数値が小さいほど縦に長い蕃塀であることを意味している。

 この数値について、本体長との関係を分布図でみた結果、本体長が長いほど幅広の度合いの高く(つまり大規模な蕃塀ほど横に長い)、本体長が短いほど幅広の度合いの低い(つまり小規模な蕃塀ほど縦に長い)という結果になった。この点は小難しく表現しているが、冷静に考えてみれば、それはそうだろうという当たり前の結果であった。
木造連子窓型蕃塀の規模(全高—3)_e0113570_0295932.jpg

 ちなみに、幅広の度合いの高い順(横に広くなるもの)に並べた際に、上位に来るものを列挙すると、
1位:京都市岡崎神社(約2.148)
2位:稲沢市尾張大国霊神社(2.0)
3位:小牧市小木日吉社(1.875)
4位:豊橋市石巻神社(1.84)
5位:稲沢市六輪須ヶ脇神明社(1.75)
6位:春日井市東野八幡社(約1.704)
7位:犬山市針綱神社(約1.655)
8位:小牧市大久佐八幡宮(約1.654)
9位:津島市津島神社(約1.611)
10位:一宮市大和於保大神社(約1.609)
11位:春日井市下条八幡社(約1.607)
12位:西春日井郡春日町落合八劔社(1.56)
13位:小牧市宇都宮神社、春日井市伊多波刀神社(約1.517)
15位:清須市清洲日吉神社、犬山市羽黒比良賀神社(1.5)
となる。この中で、稲沢市六輪須ヶ脇神明社は、本体長が3.5mと短かめであるのに幅広の度合いの値が大きい。

 また、幅広の度合いの低い順(縦に高くなるもの)に並べた際に、上位に来るものを列挙すると、
1位:犬山市塔野地津島社(0.76)
2位:稲沢市鈴置神社(約0.826)
3位:犬山市塔野地南ノ切熊野社(約0.863)
4位:稲沢市中之庄神明社(約0.870)
5位:丹羽郡扶桑町高雄船塚社(0.9)
6位:犬山市西古券三宅社(約0.926)
7位:犬山市羽黒堂ヶ洞神明社(約0.957)
8位:犬山市塔野地東屋敷熊野社、清須市西枇杷島宮前神明社、犬山市羽黒南郷白山社(約0.958)
11位:小牧市外堀神明社(約0.962)
12位:一宮市大和戸塚春日社、丹羽郡大口町下小口白山社(約0.966)
となる。この中には出てこないが、稲沢市矢合三島社と江南市宮後須佐雄社は本体長が非常に短い蕃塀であったが、この値は丁度1.0で思ったよりも値は大きめであった。

 だからどういう意味があるのか、についてはよくわからない、というか、まあ、取りあえずやってみたまでである。(2009年6月22日加筆修正した)
# by banbeimania | 2009-06-08 00:31 | 蕃塀を深める | Comments(0)

木造連子窓型蕃塀の規模(全高—2)

 前回は158基存在する木造連子窓型蕃塀の全高についてグラフを作成し、検討した。今日は、全高が高いものと低いものを列挙して考えてみたい。

 全高の高い順に並べた際に、上位に来るものを列挙すると、
1位:津島市津島神社(約3.6m)
2位:岩倉市新溝神社、名古屋市昭和区石仏白山社(約3.3m)
4位:名古屋市千種区今池高牟神社、一宮市黒田白山神社、名古屋市中区朝日神社、春日井市松原神社、北名古屋市熊之庄熊野社(約3.1m)
9位:清須市清洲日吉神社、名古屋市中区正木八幡社、春日井市両社宮神社、名古屋市昭和区川原神社、名古屋市昭和区御器所八幡宮、丹羽郡扶桑町楉埜神社A、名古屋市西区平田十所社、江南市力長若宮八幡宮、名古屋市中村区松原八幡社、犬山市羽黒鳴海杻神社(約3.0m)
となる。

 一方、全高の低い順に並べた際に、上位に来るものを列挙すると、
1位:稲沢市矢合三島社(約1.8m)
2位:西春日井郡豊山町青山日吉神社(約1.9m)
3位:丹羽郡扶桑町高雄船塚社、江南市宮後須佐雄社、一宮市大和妙興寺三十八所社、稲沢市六輪須ヶ脇神明社(約2.0m)
7位:北名古屋市熊之庄神明社、犬山市羽黒成海神社、犬山市西古券神明社、小牧市池之内八幡神社、江南市大海道神明社、春日井市玉野五社神社、春日井市大留子安神明社(約2.1m)
14位:犬山市塔野地南ノ切熊野社、犬山市犬山若宮八幡社、江南市和田天神社(約2.2m)
となる。
木造連子窓型蕃塀の規模(全高—2)_e0113570_2113763.jpg
          稲沢市矢合三島社の蕃塀

 このようにみると、全高が最も高いものと最も低いものは、共に本体長が最も長い津島神社と最も短い矢合三島社であることが判明した。その他のものについても、概ね本体長が長いものが高く、短いものが低い傾向を見ることができる。ただし、屋根長と本体長の関係でみたように、必ずしも対応関係は一致しないことも明らかになった。(2009年6月22日加筆修正した)
# by banbeimania | 2009-06-07 21:03 | 蕃塀を深める | Comments(0)